snowscootとFlyfishingとフクロウのブログ

硫安のお話

岩手の人に理系でふくろう好きのライダーって書かれたので、たまには理系らしくホーホーホー
硫安ってなんで雪が固まるの?
日曜に国際はアトミックのキャンプが開催されていて、食堂で皆川賢太郎選手も見かけました。いまや、彼は世界で戦っているレベルですが、彼は高校生のころキロロカップっていう草レースに出ていましたが、ぶっちぎりで早かったです。
コース上には盛んに硫安が蒔かれていました。そこで、なんで硫安蒔くと雪が固まるの?って話になり
1:温度下がるんじゃない?
2:水分が表面から無くなるだけで温度は関係ない
この2説がでました。
両者一歩も譲らず、つかみ合いのけんかの結果、自分が責任を持って調べることになったので嫌々調べました。イテテ・・・
道路に蒔く融雪剤は塩化カルシウム
春のゲレンデに蒔くのは硫酸アンモニウム(以下、硫安)
どちらも”塩”=酸と塩基の中和反応による生成物
食塩を蒔いてもシャーベット雪は(経験上)固まるのに、海水って凝固点降下で凍りにくいっていうし・・・わけわかりません。
調べた結論は、”温度が下がって固まる”です
キーワードは凝固点降下 溶解熱融解熱寒剤
塩化カルシウムは水に溶けるときに発熱する(溶解熱:+81.8kJ/mol

溶解熱で周囲の雪を溶かしていく

塩化カルシウムが溶けた水は凝固点降下により凍りにくくなる。
一方、硫安は溶解熱が吸熱反応(溶解熱:-6.6kJ/mol)なので水に溶けると周囲の温度を下げて凍結させる。
簡単に書くとこんな感じです。
あれ?硫安の凝固点降下は?って思った方。
あんためんどくさい人だねぇ・・
もちろん硫安が溶けたことでも凝固点降下は起こります。0度以下になっても凍らないために、氷が溶けます。この時の融解熱+さらに硫安が溶ける溶解熱によりまたまた周囲の温度が下がります。
以下ループ・・
この反応は硫安溶液が凍る温度(マイナス数十℃)まで続き、周囲を冷やしていく(寒剤の役割)→雪を固める
と・・なります。
ポイントは水に溶けるときに発熱するのか?、冷えるのか? ってところだと思います。
冷える場合は、冷える→溶ける→もっと冷える=冷え冷えのループ が続いていくのですね。
化学ってほんっとうにおもしろいですねっ ニコッ
おしまい

1 person likes this post.

No tags for this post.

Leave a Comment

Optionally add an image (JPEG only)